ディスクブレーキの音なり

ディスクブレーキの音なり

ディスクブレーキが増えてきてますが、よくある問題の一つが音なりです。ブレーキローターという金属のプレートと、ブレーキパッドが干渉して、音がなります。最初は、不快感やエネルギーロスが気になるなど、慣れないとストレスが貯まります。

各部名称

ディスクブレーキを使ったことない人向けに、主要部品をまとめます。

ブレーキキャリパー

ブレーキキャリパーはブレーキ本体というべきパーツです。フレームに固定して、油圧によってブレーキパッドを閉じて、ブレーキをかけます。

ディスクローター

ブレーキローターはブレーキ面にあたる部品です。リムブレーキでは、ホイールの外周部にありますが、ディスクブレーキはホイールの中心側に位置します。
シマノのディスクブレーキ用ローターの場合、2つのサイズがあり、一般的に前輪は160mm、後輪は140mmとなります。大きいほうが制動力に優れます。

ブレーキパッド

ブレーキパッドはブレーキをかけたときに、ローターを挟んで摩擦を発生させるパーツです。樹脂系のレジンというものと、金属系のメタルという2つの素材が、シマノにはあります。レジンのほうがマイルドな効きですが、熱に弱いという特性があります。また放熱部品のフィンのあり/なしで、複数の選択肢があります。

原因と対処

一般的な原因は以下の通りです。原因によって、音の具合も違います。
・ブレーキキャリパーの調整不足
・温度による、ローターの形状変化
・ローターの歪み
・パッド、ローターへの油分付着
・雨

ブレーキキャリパーの調整不足

ブレーキローターとパッドの隙間は1mm未満です(下図)。ご覧の通り、少しずれるだけで擦れ合う構造のため、シビアな調整が必要になります。

ブレーキキャリパーのズレが原因で音がなる場合は、調整してまっすぐにするしかありません。地道にやると、結構難しく、調整に時間がかかります。

センタリングを容易にするツールを使うと、調整の時間を節約できます。ツールを使っても最後にネジを締め付けるときに微妙にずれるので、調整は必要ですが、ツールがあると最初の位置出しがかなり楽です。

温度によるローター形状変化

ディスクローターは、特にシマノの場合、放熱のために複数の素材を挟み込んだ構造になっているため、熱による形状変化具合が場所によって一定ではなく、少し歪みます。下りでしばらくブレーキをかけ続けた場合など、シュッシュッと、音がなることがあります。しばらくすると戻ることもしばしばです。

対処は原則難しいです。キャリパーの調整が完璧でない場合の歪みで音が生じると思いますので、キャリパー調整を完璧に行う必要があります。

ローターの歪み

ローターは意外にも、簡単に曲がります。ぶつけてまがるなどすると、パッドとの距離はほぼないので、音なりの原因となってしまいます。定期的に擦るような音がする場合、ローターが歪んでいる可能性が高いです。対処については、ローターは簡単に曲がる一方、戻すのも簡単ですので、専用ツールで戻します。ローターを挟んで、ぐいっと曲げるだけです。ほんの少し曲げるだけで十分ですので、気をつけて作業します。

パッド、ローターへの油分付着

ディスクブレーキはよく、雨でもブレーキの効きがいいという話がありますが、天敵は油分です。パッドやローターに油分がつくと、プオーンといった、高い音がなることがあります。また、効きも悪くなります。手で触ることもNGですし、チェーンオイルのスプレーをかけるなどもNGです。またパーツクリーナーなども使わないほうが良いと一般的に言われております。

油分がつくと、対処は、原則パッドの交換というのが一般的です。お金も勿体ないので、清潔に、手で触れないようにしましょう。

雨でもブレーキの効きが良いことがメリットのディスクブレーキですが、濡れると、甲高い音がします。プオーンというような、メンテナンスしてないママチャリレベルで、かなりの騒音です。存在感を伝える意味では安全なのかもしれませんが、町中でもなるとかなり恥ずかしいです。

雨が予想される場合は、極力乗らない意外の対応はないかもしれません。

まとめ

今回はデメリットを主にまとめましたが、レーサーでもなければ、急いでホイール交換するということもないと思いますし、徐々に軽量なフレームやホイールも増えてきたので、ディスクブレーキはおすすめです。

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